CATEGORY☆日高見(ひたかみ)

好漁場を抱える港町

石巻で地元の蔵人

たちが醸す

風土性豊かな地酒

旧北上川河口に開けた港町・石巻。世界三大漁場のひとつ「三陸・金華山沖」を抱え、四季折々の魚介類が豊富に水揚げされるこの地に、平孝酒造は蔵を構える。主要銘柄「日髙見」の酒造りは「魚でやるなら日髙見だっちゃ!」がテーマ。やわらかく、透明感があってキレの良い後味は、魚介類との相性抜群との定評がある。
東日本大震災では津波で大きな被害を受けながら、被災した酒を「震災復興酒 希望の光」として発売し、全国的に注目を集めた。5代目蔵元の平井孝浩社長は当時の状況をこう説明する。
「問い合わせの電話が鳴りやまず、反響は想像以上で、全国からのご支援を肌で感じました。酒造りを続けてきたことを心底誇りに感じ、酒質の向上をもって恩返ししたいと思いましたね」

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石巻の寿司との

コラボで酒蔵

からの復興支援を

平孝酒造では震災発生から2年半のあいだに、麹室、酒母室、発酵室のすべてを総ステンレス張りに改修。温度と衛生管理を徹底し、さらなる品質向上を目指すための環境を整えた。
また、長年務めた南部杜氏の引退を機に、30代を中心とした若い蔵人たちに酒造りをバトンタッチ。地元の若者2名を新たに迎え入れた。この決断には、南部杜氏が伝統的に担ってきた酒造りを、地元の蔵人たちが手がけることで「真の地酒」を実現したいという、平井孝浩社長の強い思いが込められている。
「今取り組んでいるのは寿司とのコラボレーション。このネタにはこの酒をという提案をすることで、酒と一緒に地元の寿司もクローズアップされるはず。これは酒蔵からの復興支援と言えるのではないでしょうか。」


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